栞代わりの制作メモ

・ツクールやMMF2などで作ったモノや できるまで

18年4月末フリゲ感想レビューまとめ

本文に入る前に
前回の受賞記事で紳士的な拍手コメント下さった方
ありがとうございました!
太もも部分とか気に入ってくれたそうで、次回作も
ローテが魅力的になるように頑張りたいと思います!
こういう自キャラをよく思ってくれる拍手コメントは嬉しいものです!

さて今回はキャラの描写が良いゲーム揃いな印象です。
内容は、いつも通りのふりーむ等に投稿したものと同一内容になります。
また、タイトルをクリックすると、DL先に飛びます。

1、 夕焼け空の下 (AOL 様制作)
ミステリアスなお姉さんと
それにひかれていく思春期の少年を描いた掌編NOV。
レビュー本文へ。

2、 空中神殿の少女 (とまと 様制作)
7歳の少女目線の、とってもコミカルでときどきシリアスな短編RPG。
レビュー本文へ。

3、 HopeColor (マグマ 様制作)
個々のキャラ掘り下げが魅力的な、とことん要素を詰め込んだ
創作について考える群像劇な長編RPG。
レビュー本文へ。

以下、本文。
180430review01.jpg
1、 夕焼け空の下 (AOL 様制作)

クリア時間 11分(両方のエンドを回収)

少年ケイが秘密基地で出会ったお姉さんとの
やりとりを描いた掌編NOV。

キャラ面について、ヒナノがミステリアスな女性で
自分のことを幽霊だと言い、
人間って生きているだけで色々と減っていっちゃうという
意味深なセリフも多く、少年について様々なことを嘘という。
つかみどころのなさという点でも幽霊という表現はしっくり来るもので
こんな謎に満ちたお姉さんに翻弄される少年というのが
プレイヤーが最初に見る本作の構図である。
ケイの方も笑ったり子ども扱いされると怒ったりと
表情がころころ変わって魅力的で
特に、マフラーを買うために
お手伝いをいっぱいやろうという発想にたどり着くのが
少年らしさが出ててかわいらしかった。

本作はエンディングが2つあり、
選択肢が2回作中に表示されるのだが
その2回とも「嘘つき」を選んだ場合と
1回でも別の選択をした場合で分岐する。
ヒナノのミステリアスな部分の種明かしがされるのは
前者のエンディングで、こちらがハッピーエンドになる。
「嘘つき」という言葉が彼女にとってどう受け止められていたか
そのあたりの心情が面白い。
他方で、後者のエンディング(こちらを先に見た)
もなかなかに味わい深い。
こちらは全ては謎のままで、お姉さんとの交流が終わってしまうのだが
お姉さんは本当に幽霊だったのかもしれない、それでも
ケイにとっては間違いなく思い出に残る
不思議な出来事だっただろうなぁという
こちらを先に見るとそういう余韻がある。

つかみどころのないお姉さんと真っ直ぐな少年のやりとりが
楽しめる一作で、そういうおねショタ的な会話が好きな人向けといえる。

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2、 空中神殿の少女 (とまと 様制作)

クリア時間 1時間43分 (ミミックも撃破)
クリアレベル 17 or 16

神殿に現れた魔物を退治するため
7歳の少女(勇者)が護衛とともに旅立つ短編RPG。

本作の最大の特徴として大半の出来事が
7歳の少女目線で進んでいくことである。
スキルやアイテムの説明文から始まり
宝箱を開けたりモンスターと出会ったりするたびに
ちょっとしたコメントが入る。
「どうしよう?スライムちゃんと髪型がかぶった」
「ゾンビが死んでいる!?」
などなどリサ目線で語られる、物事の数々が
次々とプレイヤーに笑いと和みを与えてくれるので
先に進むたびには、次は何が出てくるんだろうと
楽しみにしながら先に進めることができるゲーム。
モンスターもその全てが自作グラフィックで
可愛らしく、時にシュールなのが魅力的。

グラフィックの多彩さも印象的で、イベントが進むと要所要所に
スチルが出てくるだけでなく、人間型のボスの場合は
ザコとは違い、立ち絵ベースで表示されインパクトがあり
休憩コマンドではお茶している場面等が描かれて和む。
しかも、この休憩コマンド、序盤中盤終盤で
表示されるイラストが変わる作りこみっぷりで
視覚的な変化が多くて楽しい。

システム面は敵とランダムエンカウントするマップ画面を
進んでいって、最深部にたどり着くとボスと戦いになる
オーソドックスなRPG。
拠点では選択肢で行動や行き先を選ぶノンフィールド方式で
話すのコマンドで見られる会話パターンが非常に多く
キャラの雑談を存分に楽しめる。

BGMや会話などがコミカルで可愛らしい部分も多い一方で
置かれている状況自体は意外とシリアスで
ときどきしっとりとした真面目な場面もある。
ローザはもちろん、リサも実はそうであり
大人たちの二次会で語られて内容は渋くて好み。
あと、少しホラーチックな要素もある。
こうした部分が暗くなりすぎないのは
リサの明るい性格のなせる技な印象もある。

難易度的にはザコは簡単、ボスはちょっと厳しめで
全体回復でふんばりながら
MPが切れそうになったら
アイテムを少し使って勝てるバランス。
特にスキルが使えないと火力的に回復的にも
心もとない感じになるので
MP回復アイテムはある程度持っておいた方が安全。

会話が多くキャラの魅力がよく出ていて
個人的に特に印象に残ったこととして
まずリサの趣味が思った以上に渋かったことで
ほうじ茶とおせんべいあたり、
和風寄りな趣味だなぁとは途中まで思っていたけれど
とあるイベントで「義兄弟の契り」まで出てきたから
なんて渋い日本の文化をこの娘は知ってるんだ…!
その渋い理由づけとして会話コマンドで分かるが
平均年齢50歳を超えるお年寄りの多い環境で育ってきた
というのも面白い。
それと、本作ではボス前のお店兼回復役のレストが
一時的に仲間になったときに大半のスキルが呪い系に
統一されていたのが個人的にツボだった。
地味にミミックにも毒が効くのもポイント。

7歳目線で進むゆるゆるコミカルな物語を楽しみながら
ときどきシリアスな場面も味わえる一作。
キャラのやりとりを楽しみたい人や
ゆるゆるとした世界観が好きな人向けといえる。


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3、 HopeColor (マグマ 様制作)

クリア時間 7時間7分
クリアレベル 45 or 44

ギルドで働いていた女性ガーベラが
神の力のこもった球を集めようと世界で暗躍する謎の組織と
戦いながら、小説を書いて創作コンテストを目指す長編RPG。

本作はキャラクター重視のRPGであり、
ほかのキャラと分かれて行動している場面で
アクションの文字が左上に表示され、このときに
特定のボタンを押すと、そのほかのキャラがその頃、何をしているかが
描写されたり、マップ上に青い矢印アイコンが表示され
それを調べるとキャラの会話が発生したりするという
とことんキャラの描写に力を入れたゲームである。

キャラ描写に力を入れているだけあって
キャラの掛け合いや、やりとりは
面白いものが多い。
オチ要員のキャラクターがいたり
壊して中に入るなと言ったキャラが
そのすぐ後で壊して中に入るみたいな
笑いの鉄板のようなシーンもあったりと
コミカルなものもあれば、
敵味方問わずコンプレックスが描写される繊細なシーンもあり、
ピンチに仲間が駆けつけるみたいな熱いシーンも多い。
中盤以降は直前のイベントでフラグを立てて回収するので
部分として切り出して面白いと感じることが多い。

特に、中盤以降の小説を書くために
仲間キャラクターにアドバイスを求めて
創作について考えるというのは面白い場面で
仲間の考え方も描写されているキャラの掘り下げにも役立つ一方で
試行錯誤している感じが創作っぽいなぁと思う。
終盤の展開で、創作が現実の方にも絡んでくる
本編との関連性の高さもあって
本作をプレイして、おそらく最も印象に残るのは
この創作関連の話だと思う。

その他方、序盤からこのゲームは登場人物を多く出して
1つのイベント内で、様々な物語を並行して進めていくので
創作以外の物語がついていきにくい。
序盤はギルド内に騒動の犯人がいる、という展開なのだけど
候補が9人ほどいて、たいしてキャラの掘り下げもされないまま進んで
気づいたらその犯人が発覚していた、と
プレイヤーに誰が犯人なのか、考えさせる余地もない。
あと、どれが重要な話なのか分かりにくい面もあって
中盤くらいから話題にあがる、ヴェルク神についても
ほかのエピソードの方(同じ神でも四神の方が
主人公と敵組織で球を争奪しているので)が印象深くて
その正体が明かされて、主人公たちが驚いているタイミングで
プレイヤーとしてそのヴェルク神って
そんなに重要な話題だったのだろうかと
温度差のある印象を受けてしまった。
キャラも地名も固有名詞が次々と出てきて
並列進行の影響で、これまでの冒険を記した手帳だと
どの物語に関連する話か分かりにくい。
創作以外の物語をしっかり理解するには
人物相関図や用語辞典が欲しくなる。

敵組織について、街を破壊したり仲間の家に襲撃したりもしているけど
そういう積極的な悪事を行うよりもどちらかといえば
主人公たちの行き先の妨害をするのがメインになっていたのが否めない。
この積極的な悪事か、あるいは主人公サイドと因縁があれば印象に残りやすいけど
ほかのキャラとセットで出てきたアレクだけエンディングにも出ず印象が薄い。
それとよく逃げるまではいいとしても
光闇の球で無力化できるようになったけど、結局逃げられるっていうのは
(炎が神同士の戦いでカッコよかった分)光闇の球の存在意義が
何とも言えなくなってるのでやりすぎ感もある。
あと、彼ら全員なにかしら動いている理由があって、
最後にそのキャラと戦った後にそれが語られる。
本作は性善説的な発想でキャラが作られているからであり、
主人公も一歩間違えば敵組織と同じようなことをしていた
かもしれないという紙一重な場面は印象的である。
ただ、彼らの動機はいくつかその場面単体で使うには
勿体ないようなテーマがある。
例えば、利用価値があるから人とつきあうのか。
これはもっと深く掘り下げたら面白くなりそうなテーマなのだけど
うまく他の要素とつながらずに独立しているから
その場面では少しそれについて考えるが
次の場面で別の話題になっているため、刹那的な存在になっている印象がある。

ここまででシナリオの印象をまとめると
部分的に面白いと思わせる要素は大量にあるのだけど
全体的に振り返ってみると
並行構成もあって印象に残るのは創作と終盤の展開になる。
作者の考えたこと面白いと思ったことが
とことん詰め込まれているという点では
好感は持てるのだが、情報量が多い割に1回しか出ない話題もあるので
殊に深いテーマに関しては
並行させずに動機の部分だけで語るのではなくて
もう少し前から布石を打ってから出した方が印象深くなるように思える。
中盤以降に見られたフラグを立てて回収するあの構成を
テーマの方でも活かしてほしかった。

個人的な見解として創作についても触れておくと
作中で触れられたニーチュ病、いわゆる中二病や
機械仕掛けの神、デウスエクスマキナは
それ自体が否定されるものではないとも思う。
これらの要素を使うと整合性の面で破綻しやすく
特定のキャラに対して都合のいい展開、
他キャラとの均衡の面で不平等になりやすいから
避けられるのである。ゆえに、これらの要素を入れながらも
整合性も均衡もとれた物語もあれば
破綻していたとしてもそれが気にならないほどの魅力を
持った物語もある。
つまり、これらの要素があるからといって、面白くないわけではないのだ。

こういう要素が入っていることを気にしてしまうあたり
エンシェルにも指摘されているとおり、ガーベラは
過去の経験から、あまりにも自信がない。
その自信のない状態から、仲間たちと創作について意見を交わすことで
創作以外のことについても自信を身につけていくという物語でもある。

演出面について、序盤は文章と少しのキャラの動きで進行するので
地味な印象が強く、様々な要素が入るため長い時間イベントを見ることになるが
闘技場のイベントくらいから、効果音等の演出も増えてくるので
見て楽しめるようになってくる。
終盤のイベントで敵組織の顔を8人出して1人ずつ振り返るのは
分かりやすくて良かった。

戦闘バランス面について、シナリオ重視なのでさほど高くはないが
ただ油断してレベル上げを怠ると苦戦することはある。
レベル上げ自体はガーベラの窮鼠拳で敵をせん滅できるので楽。
ガーベラ(窮鼠拳で敵をせん滅する)、
エンシェル(オーラシールドで窮鼠拳のデメリットを消す役割)、
ルーク(終盤のアタックのイベントで強力な多段ヒット攻撃を覚える)、
フィオナ(全員の攻撃力を上げる補助+回復役)あたりが
戦闘でよくつかったメンバーになる。

キャラが多くて、同時進行するので群像劇な性質もあり
群像劇の小説が好きな人向けでもあり、
本作でとりあげられた創作に限らず
あまり自信の持てない人もやってみると共感できそうな要素も多いとも思う。
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