栞代わりの制作メモ

・ツクールやMMF2などで作ったモノや できるまで

17年4月末 フリゲ感想レビューまとめ(りりめり、竜の島、湖畔の少女と銀色のフェンリル、琥珀のハルモニア)

先日の予告どおり、4月の月末レビューになります。
今回は実験的にレビュー本文へすぐとべる
ページ内リンク機能を追加してみました。
いつも通りふりーむとほぼ同じ内容になりますが
琥珀のハルモニアのみ、ふりーむで割愛した内容を
追記したものになります。
ネタバレ部分は白文字で書いてあるので
読む場合は反転して読んでください。

1.りりめり (アキセ ジン 様 製作)
広大な多彩なメルヘンワールドを旅する、少女2人の短編RPG。
レビュー本文へ。

2.竜の島 (イシル 様 製作)
オーソドックスで雰囲気も良く、堅実な作りの短編RPG。
レビュー本文へ。

3.湖畔の少女と銀色のフェンリル (Fadeout Moment 様 製作)
勇者とは何かを問いかける、ガチ戦闘、フルボイスを含んだ短編ADV。
レビュー本文へ。

4.琥珀のハルモニア (Pinklover 様 製作)
身分違いな2人がどこか反発しあいながらも
共に歩もうとする恋愛小説的な短編ADV。
レビュー本文へ。

本文は続きから。

1.りりめり (アキセ ジン 様 製作)
クリア時間 1時間18分 (ノーマル、トゥルー両方の時間)
クリアレベル リリアLV24、メリルLV24、ロゼリカLV30、ギルLV41

異世界に迷い込んだ2人の少女、リリアとメリルが
赤の女王の独裁から、メルヘン世界を救うために奮闘する短編RPG。

本作の最大の特徴として、グラフィック面が自作であり、
その中でもドットによる自作タイルセットが多彩で
境界を越えるごとにがらりと雰囲気が変わるのが印象的である。

ゲームバランス的にも全体攻撃とランダム3回攻撃を撃ってるだけでも
だいたい片付くものになっている。
ちょっと苦戦したのは終盤の上級トランプ兵とラスボスくらいなので
RPGが苦手でも、純粋にこのゲームの世界観を楽しめるだろう。

また、アイテムが思わぬところに隠されていたり、
プレゼントの中にプレゼントが入っているなど
遊び心のあるイベントもある。

気になった点も挙げると、行き先が少しわかりにくい場面がいくつかあって
(ほかのイベントを挟んでから、次のイベントに向かう。と、
次どこに行くんだったっけってなりがちな印象)、
少しマップを手探りで探すことがちょいちょい。
後、一部のイベント後(名もなき旅の宿のイベント後など)に移動速度が遅くなることがあり
広大なのもあって速度が遅くなるのは少し辛いかもしれない。

キャラ面について、シナリオ上、キャラとして掘り下げられるのは
タイトルにもなっているリリアとメリルであり、
リリアは楽観的な性格だが、凹むこともあるキャラクター、
一方でメリルはクールそうだけど、怒ると氷の矢を炸裂させる、
激しい部分も持ち合わせたキャラクターで、
最初はそこまで仲良くはないが、段々と支え合うような関係になっていく。

シナリオ面について、女王の独裁、トランプ兵、異世界に迷い込むプロットなどから
不思議の国のアリスを感じさせる要素が多め。
フーメーダイの炭鉱所あたりのトランプ兵はどこか憎めない印象もあった。
その他方、拠点を一か所ずつ敵の手から解放していくなど
展開は思ったよりも軍事モノっぽい印象もある。
特にラスボスの末路はメルヘンよりは後者のようなシビアさを持ち合わせていたように
思う。

トゥルーに入るのはあるイベントをラスボスまでにこなしたかどうかなので
見るのは難しくはない。トゥルーエンドだとクリア後の平和になった世界を
見て回ることができるようになり、ラスボスのいた場所にいけば
改めて4人で旅できるようになるといった作りこみもあり、
世界観を楽しませたいという意図が伝わってくる構成だと感じる。

女の子二人の成長物語を楽しみたい人や、
自作ドットのメルヘンな世界を歩き回りたい人向けな一作といえる。

2.竜の島 (イシル 様 製作)
クリア時間 1時間21分
クリアレベル シレオLV11 アルマLV10

ドラゴン退治のため、魔法使いシレオと
戦士アルマがそれぞれの目的のため共闘する短編RPG。

システムはデフォルトながら
細かいところが作りこまれた印象で、
アイテムの合成システムもあれば、
一時的に手に入るお金を倍増させるといった変わったアイテムもいくつかある。
セリフには程よくヒントがあり、
NPCやマップデザインなどの雰囲気もよい一作。

特にノックスの森に入ったあたりは
二人旅になったのもあって、2つほどシステムが出てきて面白かった。
1つは先頭のキャラによって、マップでできることが変わるシステムであり
シレオは遠くにあるアイテムを回収する、
アルマは枯れ木を切り落として先に進めるようにすることができる。
もう一つはスキット機能であり、
彼らの身長や年齢などや、むにゃんこをかわいがる可愛らしい一面があったりと
シレオとアルマのキャラが掘り下げられる。
竜の石像の数と絡めた会話もあって、マップと連動してる感が面白い。

戦闘バランス的には
森で毒消しが足りなくなって少し困ったくらい。
アイテムをきちんと準備できれば、苦戦することはあまりない印象。
ラスダンのボスの3人組でスリープを使うとちょっと楽。

ただラスボスを作り出した黒幕的なものは本作に出てこないので
もしかしたら、続きがあるか、あるいは
ほかの物語にもつながってくるのかもしれないと思わせる要素もあり
十分、それが期待できるくらいの作りだったと思う。

非常に堅実な作りのダンジョン3つほどのRPGなので
ちょっとしたRPGをやってみたい人向けな一作。

3.湖畔の少女と銀色のフェンリル 
Fadeout Moment 様 製作)

クリア時間累計 1時間5分
最終クリアレベル 8 (全ED見た後のレベル)
(②→④→③→①の順でED)

魔王を倒すための勇者を目指すユウと
その仲間、シオンと姫ことプラムの3人が
フェンリルと対峙する短編ADV。

まずADVとして、様々なキャラクターの視点で
物語が進んでいく方式のもので、スキップ機能など
標準的なADVに搭載されているものはついており、
さらにスチルやボイスまでもついていて結構豪華だ。
様々なキャラの視点になるため、そのキャラクターが
どういった経緯で今の人格が形成されたかなどの
キャラの掘り下げがなされている。
スマッシュホーミング、略称スマホや
3人で相互に「あ」「い」「う」「え」「お」と
言い合うコミカルな会話も少しあるものの
自分には魔王を倒すほどの実力がないことに苦悩したり、
正義とは何かを問われるような展開があったりと
シリアス路線な物語である。

中盤で大きな選択を迫られ、その選択によって2ルートに分岐し
各ルートの最後の戦闘に勝つか負けるかによって
さらに2つに分岐するという、計4つものエンディングがあるゲームである。

そのEDを決める最後の戦闘だが、ここだけ結構なガチ戦闘であり
基本的には初見ではなかなか勝てないバランスだと思われる。
というのも、本作は普通の戦闘ではレベルは上がらず
何かしらのEDを迎えて、はじめからプレイするとレベルが1上がる仕様であり
その仕様上、ラストバトルは最初は負けイベントに近いものがある。
中盤のルート分岐後のラストバトルで2ルートともに1度負けEDを見ることで
中盤までイベントがスキップされる機能が解法され、
ルート分岐後も、イベントで1レベル上がるものが出現する。
(そのため、一度のプレイでレベルを2上げることができるようになる)

レベルアップしたとしても、MPを回復させる「エクスチェンジ」の魔法を
いかに各キャラクターのMPが切れないようにかけていくかということが
求められるバランスで、もちろん「エクスチェンジ」が使えるだけの
シオンのMPが切れたらアウト。
RPGの戦闘に求められるようなHPやMPの管理が必要になるので
難易度は思ったよりも高めな印象。

このようにラスト戦闘の難易度は高めながら
シナリオはテーマがあってしっかりしたものであり、
スチルやボイスなど豪華なので、
ちょっとシリアスめな物語を読みたい人向けな一作と思われる。

※以下、シナリオ、テーマ面についての記述。
 シナリオのネタバレありなので、プレイ後に読むことを推奨する。
(以下 反転して読む)
先述した通り、本作は様々なキャラの視点で
物語が進んでいくのだが、ユウたち勇者の視点だけではなく
対峙するフェンリルの視点でも物語が進むことに
驚かされた。
そこで明かされるのはフェンリルはほかの魔物とは
違い、人を傷つけることに心を痛める優しいキャラクターなのである。
しかしながら、普通の人間には言葉が通じないため、それがわかってもらえない。
つまるところ、フェンリルは必ずしも倒さなくてはいけない邪悪な存在などでは
全くないのである。勇者たちもその事実を知り
そこでフェンリルを倒すかどうかの選択を中盤で迫られる。

倒さないルートの方が王道なのだろうけど、倒すルートの方が
個人的に見どころが多い。選択が受け入れられなくて
パーティから抜けてしまったプラム、その途中で出会った
勇者が活躍したせいで、家族を失ってしまった吟遊詩人、
そして、その吟遊詩人をバッサリと否定するユウなど
このあたりの各キャラクターの心情や動きが本当に面白い。
あと、このバッドエンド、ある意味グッドなんじゃないかと
少し思える部分もあるのだけど、これをあえてバッドに持ってくるセンスは
なかなか渋い。

ただ、倒さないルートも魅力的で
ヒーリングをかけてくれる妖精さんがとにかくかわいい。
あと、このルートで対峙することになる戦士たちが
魔王がいるからこそ、俺たちは儲けているんだ!
むしろ、魔王には感謝しているくらいだ!という旨の内容のセリフを
言うのはたしかにその通りかもしれないけど、なかなかに衝撃的であり
実際こういう世界にはこういう勇者もいるのだろうなぁとしみじみと思う。
勇者と魔王の物語にこういう切り込みができるのは面白いなぁと思ったものである。

全体的なテーマとしては勇者とはどうあるべきかということを
倒すべきでない相手を出すことで考えさせるという一作。
シナリオ、テーマ的にもなかなかに面白いものが多かった。



4.琥珀のハルモニア (Pinklover 様 製作)
クリア時間 1時間8分 (TRUEENDを見るまでにかかった時間)

花まつりにやってきたニーナと騎士隊の中隊長シュレインの
交流を描いた短編ADV。

物語中にたびたび、区切りがあり、そこでセーブをすることが
できるタイプのADVで、場面によっては上下左右キーを用いた
ちょっとしたアクションが挿入されるシステムになっている。
戦闘の難易度はそんなに高くはなく、
苦手であれば完全にこの部分をカットしてしまうことも可能である。
個人的には、最後の最後で、このアクションを上手く演出として
取り入れられているので、できるだけ戦闘はありでプレイした方が
本作は楽しめるし、盛り上がると思う。

どちらかといえば、TRUEENDに入るまでの選択肢を選ぶ方が
少し苦労したような印象がある。物語中の選択肢を3回とも
正しいほうを選べば、ルートに入れるのだが
間違ってもそっちはそっちで文章があって、そちらも自然な流れなので
ルートに入れずに、途中で終わってから
どこで間違ったんだろう?と思うくらいなので
入れずに悩むようなら、作者さんのページに答えが載っているので
見てしまうのも1つの手だと思う。

本作の雰囲気は、ほのかに甘い感じで
ある1シーンでは、結構肌色は出ているのに露骨なエロさはなく、
綺麗なシーンに見えるという、エロではなく色気のある作風で
中世らしさも加わって、上品な恋愛ものといった印象が強い。

小説的な面白さを持っていて
時折、セリフがその人物の背景や心情など踏まえてみると
現代でも共感できる、ものすごく深い内容が含まれていることがあり
じっくりと考えながら読み進んでいく、味わうタイプの文章といえる。
また、キャラクターはメイン2人のみ表示、
真っ暗な画面で、文章だけが表示される場面などもあって
想像力を働かせることも多く、前者と重なって
読み応えのある、良質な小説を読んでいるようなプレイ感覚である。

メッセージ性も強く、文章的な面白さにちょっとしたアクションを
加えた良作であり、恋愛小説を読みたい人向けな一作といえる。

※※以下は ネタバレあり。本作のシナリオ部分に触れるので
 TRUEルートプレイ前に読むのは避けてほしい。
(以下 反転して読む)
本作は、主人公であるニーナの存在意義を求め、それを見つけるまでの
物語であるともいえる。
このテーマは、洞窟内でのニーナの
「人は何のために生まれるのかな」という一言にも表れているように
思う。彼女は自由に旅をしているようで
実際は”誰かに必要とされたい”のである。
旅芸人の一座を抜けて、魔狼のダスクと共に生きる道を選んだのも
彼女を必要としてくれたのは旅芸人ではなくダスクだったからだろう。
そして、彼女は”誰かに頼りすぎてはいけない”とも思っている。
”頼った分だけ自分もまた必要とされなければならない”という
貸借のバランスのとれた状態でなければなくて
ゆえに自分が騎士隊にとって迷惑な存在だと思えば、彼女は去ろうとするのだろう。

シュレインは口は悪いけれど、ニーナのことが危なっかしくて
心配しているのだと思う。おそらく最初から気にかけていて、
洞窟の前で彼女が死にかけたあたりから
特にそう思うようになっているのだろう。
彼は言動にはあまり出さないのだけど
「アンタは口では生きるというが いつ死んでもいいような素振りをする。
それが本当に気に食わん!」というのが印象に残る。

”頼りすぎてはいけない””危なっかしいから頼りにしてくれ”の二者だから
この2人の会話には途中まで穏やかな反発めいたものを感じた。
だからこそ、終盤の共闘は間違いなく彼女にとって
”彼のそばにいられる理由”になるもので、ゆえに物語が終幕を迎えるのである。
あくまでも彼女の問題が解決しただけで、ほかにも大きな問題は残るのだが
この2人なら解決するだろうと思える。

何のために生きているのか、その問いは現代の人々だって
答えを出すのは難しいことで、だからこそニーナはたくましくもあるのだけど
プレイヤーが共感できる魅力もあるキャラクターなのだ。
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